燃える涸沢 ~下山編

みわりん

2012年10月15日 23:07

2012年10月6日(土)~10月8日(祝)


                              1日目・・・上高地~涸沢レポはこちら
                              2日目・・・北穂高岳登山レポはこちら

























北穂高岳に無事登頂。涸沢に戻ってきてからのつづきです♪

一般的には涸沢でもう1泊して、翌日上高地へ下山するかと思いますが我が家は撤収です(笑)



 
北穂から下りてきたのが12:00。

とっとと下山してバスターミナルまで行っちゃいたい気持ちだったのですが(^皿^)
まだテント撤収もあるし、コースタイム的に絶対無理だし、そんなにあくせくしてもつまらないので

今日は行けるとこまで行こう!と気持ちをシフト。


とりあえずヒュッテでお昼ごはん   混雑してるのに子供たちはまたまた席ゲット(笑)
カレーはけっこう辛かったな。 あっという間に冷めちゃうのが悲しい(T▽T) 寒いので~す




















































13:55 撤収完了。 すでに他の方がうちらの場所に(笑)


























14:00 上高地に向けて出発でーす! 行けるとこまで(笑) このときは余力は十分(^皿^)


























涸沢よ、さよ~なら~ またいつかきっと
























明日の朝はきっとモルゲンロートが見れるだろうな~と思いつつ・・・全ては混雑回避のため^^;





とりあえず目指すは小梨平。小梨のお風呂に入るぞ~♪!と歩をすすめます。


























まだまだ登ってくる人がいっぱいいました。


























ここからしばらく進んだ登山道でのことでした。



前方から女性が登ってきて「無線持ってる人いませんかー」って。 
どうやら急病人らしいです。

ヒュッテに連絡取りたいとのこと。
私はソフトバンクなので当然ずっと圏外ですが(^皿^)ドコモも通じないのかな?




と、しば~らくすると・・・後方から「ダッダッダッダッダッ」登山道を駆け降りてくる音。
なんと、長野県警山岳救助隊員が2人、ガチャ類を鳴らしながら駆け抜けていきました。
ものすごいスピード。

まさに映画「岳」に出てくる赤いチェックシャツを着た救助隊員。
超カッコよかったんだけど、ものすごい気迫。急病人は大丈夫かしらとちょっと心配に。




その場所からずいぶん先の方でした。

たまたま現場に居合わせたであろう人たちが、声掛けをしたり、登山道の交通整理をしたり。

そして救助隊員は心肺蘇生を・・・

初老の男性でした。

私たちは交通整理の方に促されるがままに、すぐ脇を通り過ぎて行きました。
その瞬間に聞こえてきたのは「がんばって」の声掛けと、「男性の登山歴は?」の質問の声。


あまりにリアルな現場にかなり動揺。
でも、前を歩く子供たちは何も言わずにただひたすら歩き続けています。

この子たち大丈夫かしら・・・

ちょっと心配になって

「ねぇ、大丈夫だった?」と声をかけた瞬間、

一気に涙腺がぷっつんしたのは私でした。

とてもショックでした。
とめどなくあふれる涙。しばらく泣きながら下山。
子供たちの方がしっかりしてました^^;




しばらくすると県警のヘリが。
ちょっとひらけた場所ではありましたが樹林帯の登山道。
担いで下山するのかな?なんて考えてたのでヘリで救出とは驚きました。

「早く~! 急げ~!」とヘリにエールを送りました。





後に分かったことですが、この方は亡くなられました。
下山時だったので、あの燃える涸沢の紅葉を見れたことだけはせめてもの救いです。

ご冥福をお祈り申し上げます。













さて、15:35 本谷橋に到着。 かなりヘロヘロ。 少々休憩。





















































16:30 横尾に到着。ん~~~長い。帰り道ってなんて長いんでしょう~

横尾大橋の下には無数のテント。
本来ならここでテン泊するのが妥当な時間ですが・・・進みます(^皿^)

























日が暮れる前にテント設営することを考えると・・・本日のターゲットは徳沢キャンプ場に決定!



でも、ここからがまた長かった(≧ω≦)



ぽつぽつと登ってくる人、下山する人もいますが基本誰もいなくて寂しい^^;



だんだん日が暮れてきて樹林帯の中ではさらに暗くってちょっと怖い。



誰ですか。一気にバスターミナルまで行こうと考えてた人は(笑) アタシダヨ

アイガーのおじちゃんにも「絶対無理」って言われたけど(笑)
うん、まさにその通り。


バスのタイムリミットがなくても、日没がまだだとしても、すでに歩く気力がなくなってます^^;
だって、北穂に登った後だもんね。



最後には、れんが足が痛いと泣き出す始末

泣きながら進みます。遅いしギャーギャーうるさいけど歩くだけえらいかな?





17:30 ついに徳沢に着きましたー!
小梨平のお風呂に入りたかったけど(笑)小梨はもう2回泊まってるし、初の徳沢だぁ~♪


























すんごいテントの数(笑) まぁ、それでも隙間もそこそこあるので。
日が暮れる~と、急いで設営。




























ホントに日が暮れて、設営完了(笑)






夕飯です
アマノのにゅうめん「まろやか鶏だし」  あったかくって疲れた体にはたまりませんでした♪

























デザートは宇宙食(爆)  jaxaに行ったときの(笑)  意外と美味しかった(^皿^)






テントびっしりだったけど、トイレ渋滞はほぼ無し♪
普通にトイレに入れるって、なんて幸せなことなんでしょ~(^艸^)




到着が遅かった分、なんだかんだと就寝は20時過ぎ。

超密集地帯ゆえイビキの合唱だったような(笑)

でも、元牧場の徳沢。フラットで快適。
涸沢の岩ゴロと比べちゃうと寝床に関しては快適度120%でした









zzzzzzzzzz・・・・・・・・・・









4:00にアラームをセットするも早々に目が覚めました(笑)
外に出てみると!お空は満天の星 オリオン座がドーーーン!っと見えました。


朝の気温は0℃。昨日の涸沢では5℃だったけど・・・昨日より寒く感じないのはなぜでしょう。
牧草地の暖か味のせいかな♪






朝はあったかスープと行動食の残り物の適当ごはん(^口^)



























とっとと撤収します。 もちろん乾燥はできません。



























6:15 バスターミナル目指して出発でーす!





















































小梨平でちょっと寄り道。前に2回ほど張った場所へ。穂高がドーン♪



























7:35 河童橋♪



























河童橋からの穂高~♪



























後ろ振り返ると焼岳~♪



























粗末な朝ごはんだったので、ここまでの道のりでもう腹ペコ(笑)
豚まん(りんはおやき)を食べました。お土産も購入。すっき空きの快適なお買い物♪



























バスターミナルに着くと、ちょうどバスが私たちを待ってました(笑)

8:10 上高地を出発。























帰りの中央道。
ま、この時期の中央道は午前11時にもなると混み出すので若干の渋滞はありましたが
ほぼノンストレスで帰れました。


13:30 帰宅 ~3






夢の涸沢

北穂登頂

燃える紅葉


本当に素晴らしい3日間でした





とは言っても、ヘリの出動を目の当たりにし・・・考えさせられることもいっぱい。

山岳遭難って滑落や道迷いだけじゃないんですね。

病気。

7日、ヘリの出動は他にも。
涸沢の山小屋にて、高熱を出した若い男性、めまい吐き気で自力下山できなくなった女性。
いずれも防災ヘリで病院へ収容されたとのこと。

こんな山奥で具合が悪くなったら辛いですよね。
健康な体があってこその登山です。





ちょっと話は変わりますが、北穂の下山中「リアルラク」も目の当たりに。
眼下で数人の人たちが下に向かって「ラークッ!」って何度も叫んでいました。






穂高というところはホントにすごいところだと思いました。







※ラク(落)・・・落石の発生を下の人に知らせるときに叫ぶ言葉







゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜


  〝涸沢の紅葉見ずして穂高を語ることなかれ″

               by 涸沢ヒュッテHP ヒュッテのはなし


             私はもう穂高を語る権利を得たかな?(^艸^)
























また来るよ!涸沢







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